大きな変化の前、籠りの時間でみたまふゆ(御霊殖ゆ)。
ハルに花開き、萌えいだす、いのちの顕われのほとばしりの前に、静かに、しんしんと、みたまふゆ。
生命の可能性の展開の前に、「幽界の幽」(目に見えない次元において、ないもの)から、「幽界の顕」(目に見えない次元で、在るもの=タマ、霊、スピリット)へと移行し、「顕界の幽」(目に見える次元において、ないもの=顕在化への可能性)へ変化して、「顕界の顕=顕在化された事物」に生成される。
「見えないもの」と「見えるもの」の間には、フユ(殖)とムスヒ(結)とヒラキ(開)の過程がある。
その音と姿に耳を澄ませたい。
たまふゆる
冷たい冬の風の中
いのち目醒める気配の音聴く
和彦