カテゴリ:Earth Pilgrim 熊野古道( 20 )

熊野古道 ー伊勢路ー ⑳ 伊勢路を振り返って

阿須賀神社例大祭に参列させていただき、

熊野速玉大社にご挨拶に伺い

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伊勢に戻る電車の中、
5日間で歩いてきた道を想像してみようとしました。
しかし、電車で通る道はトンネルが多く、意識がうまく実感と結びつきませんでした。

いくつも越えてきた峠。
それは、人が自然の中を歩むことで開いてきた道・開けてきた道。
その意識と合わせて、歩くことができたことは悦びです。
歩きながら、峠を、集落を、往還を歩いてきた先人たちを想いました。
その中には、私と血のつながった人もいるかもしれない。
そう思うと、「一人で歩いているわけではない」という気持ちが生まれました。


今回、伊勢―熊野間を歩きとおしたことは、
自分にとっての大きな宝です。

自然と人間が共にある、さらにいえば、その摂理も本質も違いはない、ということを、実感できる巡礼でした。

日の出とともに歩きはじめ、闇と共に眠る。
ときには闇と一体となって、風と共に進む。
そのような経験をいただきました。

世の中にはたくさん学ぶことがありますが、
この巡礼で得たものは、とっても根源的な気づきだったように思います。

無事、伊勢から熊野まで歩かせていただいたことに、深く深く感謝します。

すべての生きとし生けるものが、平和で、健康で、真に自由でありますように。

これからますます巡礼は続く!
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by kkiyono-lp | 2012-11-01 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑲ 阿須賀神社

熊野川をわたる。
この日の熊野川をずっと忘れない。

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思い返せば、関西に住んでいた僕が伊勢に移り、さらに熊野に縁をいただいている、そのこと自体が、まさに熊野詣・伊勢路を歩んでいたのではないか。
だから、今回、ちゃんと歩いてみたかったのかもしれない。

いくつ峠をこえて、いくつ街をこえたか、忘れつつある。というよりも、溶けつつある。ただ、その瞬間瞬間を重ねたという事実がある。
身体はそれを感じ、学んできたんだ。脳が分けることをやめていっても。

ありがたい。
まさか、自分が五日間でやり遂げたとは。

平成二十四年 十月十五日 朝八時二十分
新宮の阿須賀神社にたどり着きました。

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by kkiyono-lp | 2012-10-31 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑱ 紀宝町

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ずっと忘れない。
忘れたくない。
空も風も海も雲も人も同じ太陽に照らされているという実感。
そう思えた喜び、忘れないから。
神や仏をこえて、自然とともに在ることを知った。
そして、自然に対して祈り始めた。

真の祈りは、すべてのいきとしいけるものが、まことに、平和で健やかで、自由でありますようにと。
闇が包む時には闇の弥栄を祈る。
風を感じれば風の弥栄を祈る。

人も植物も星も同じ。
その弥栄を祈る。
平和と健康と自由を。

一筋の光が雲間から差し、空の色を一瞬で染めあげる。私の姿も染めあげる。同じこと。

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by kkiyono-lp | 2012-10-30 16:45 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑰ 浜街道

熊野市駅周辺から、新宮をめざして、22:00ころ、歩き始める。

昨日、八鬼山峠の上で泊まる、と決めた時、きっと十月十五日の阿須賀神社例大祭・神馬渡御祭までに、歩き切ろう決めた。
できるかできないかじゃなくて、決めた。そして胸に問い直してみても、それが一番わくわくした。

暗闇の防砂林の中を、歩き続ける。ただただあるく。
つかれると、空を見上げた。
満点ではなかったけど、まるで海に龍が飛び込もうとしているかのように星たちがみえた。そして、しんしんとした星の光が僕の身体に響く。
七里ヶ浜は、大きな音をたてて白波を、ゆったりとしたペースで起こしつづける。
そして、新月一日前の、月のない空。暗闇が僕も防砂林も七里ヶ浜をおおって、包み込んでいる。

こんなにも、星々や波の音、
そして深い闇が、人間に力を与えてくれるなんて知らなかった。
強烈に自然が与えてくれる力を感じた。
これが地球が僕らをしてくれているということなのか。


電車で30分の距離を8時間かけて歩いた。
とても貴い夜の巡礼だった。
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by kkiyono-lp | 2012-10-29 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑯ 闇の中、花の窟につく

曽根次郎坂・太郎坂の甫母峠。
その峠あたりが、楯見ヶ丘。
山から海を臨む。

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海は、母。
山は、父。



二木島の里に一度下り。

二木島峠、逢神峠へ。

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逢神峠は、熊野の神と伊勢の神が出逢う峠という由来がある。

徐福の宮がある波田須をこえて、日が暮れる。

結局、夕暮れまでに、
全ての峠は越えられず、
大吹峠・松本峠は、闇の中すすむこととなった。

闇の中で、峠をのぼりはじめ、峠をこえて、闇の下り坂を降りていく。
足元をヘッドライトで照らしながら。
こういう経験をするとは思っていなかったが、
思いの他、身体は軽く、闇と一体化していくようにさえ思えた。
闇が持っている温かい力を知った。
この経験がなかったら、僕はいつこの感覚を感じることができただろうか。
一人で闇の峠を越えること。
それは言葉にすれば単純だが、
いままで「冒険」が不足していただろう僕には、十分なGIFTだった。

ついに熊野市駅周辺につく。

銭湯が開いていて、ほんとうに有り難かった。
身体の疲れをおとす、とはまさにこのこと。
ゆっくりお湯を悦びながら浸かる。

そして、
ずっと胸にいだいていた、花の窟につく。
闇の中。

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ここまで来たんだ、という実感につつまれた。
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by kkiyono-lp | 2012-10-28 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑮ 重なる峠を一心に越えていく

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八鬼山峠をこえて、名柄の一里塚につく。
太平洋戦争の出征兵士は、この一里塚まで見送られ、尾鷲駅までいき、そこから戦地へと向かっていったという。

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出征兵士たちの進んだ道をみつめる。
振り返り、みつめる。

今までより足早に颯爽と歩いていく。


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三木峠をこえて、羽後峠へ。
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山の神の社。
古から続く、山の男性的な霊力に対する畏敬の信仰が呼吸している。

そして、曽根の飛鳥神社へ。

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この飛鳥神社は、新宮の阿須賀神社と関わりがある神社とのこと。
大変歴史あるお社のようです。

そして、曽根次郎坂太郎坂。
もともと、志摩の国と紀伊の国の境ままできた。
次郎は曽根側・志摩国側からみて「自領」太郎は「他領」からきている。

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八鬼山峠をこえて、落ち着くかと思ったら、続けざまに峠!!
道を侮るなかれ。

とりあえず、最後の峠を日がくれる前にこえ、熊野市・花の窟まで歩き抜ける!
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by kkiyono-lp | 2012-10-26 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑭ 八鬼山峠で夜を明かす

夕暮れ間近に
登り始めた、八鬼山峠。

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ここで、大切な出会いがありました。

清順上人供養碑。
尼僧・清順上人は、戦国時代に、
神宮の式年遷宮が二十年ごとに行われておらず、荒廃していたことを憂い、諸国を勧進して浄財を募り、宇治橋を復興し、外宮の造営を苦労して成し遂げました。続いて内宮の遷宮を計画しましたが大望を果たせず、他界された方。伊勢と紀州を何度も往復された。
そのような情熱とともに神宮の式年遷宮は続けられてきました。
今を支える誰かの過去の情熱に深い深い敬意をもって。

日がくれて、道がみえなくなるまで歩いて、歩いて、ヘッドライトの光で、進み、進みました。

進み、進んで。
その時、感じたのです。
「この瞬間を感じるために、ここまで歩いてきたのではないか?」と。
自分の中を、風が吹き抜けていく感覚。意識ははっきりしているが、物質としての身体は闇に溶けていく。
闇には、本来恐れはなく、恐れているのは自分だけで、そこには空虚とは相反する満たされた親密さがあった。

峠あたりの東屋で眠る。
九鬼水軍の拠点だった、九鬼の光は遠い。
僕が東屋の着くと、すぐ何者かのゆっくりと重い足音が聴こえた。
闇を見つめても、何者かは、見えなかった。
眠りにつこうと横になると、鹿たちの声が間近に聴こえる。足音が聴こえる。そこにはいつもある人間と動物の壁はなく、ただ親密な闇が包んでいた。何度も鹿たちの声で目覚めながら、気配をしっかりと感じながら、、、朝を迎える。

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朝がくる

「道がみえる」というよろこび。

あと、新宮まで60kmくらい。
阿須賀神社の祭まであと1日。

歩けるところまで歩く。

風と共に、早足で、
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峠を下り始める。
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by kkiyono-lp | 2012-10-25 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑬ 尾鷲へ、そして八鬼山峠へ

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馬越峠を登ると、
大きな巌がたくさん。
巌の上に、木が生えている。
すごい樹勢で。

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頂上の巌の上。尾鷲を望む。

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峠を越え、里に近づくと
行者堂に出逢いました。

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この地にも、何度も行をされた方がいらっしゃった。
行者堂の奥には、滝があり、不動明王さまがお祀りされていました。
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のうまく さんまんだ ばざらなん
せんだん まかろしゃな そはたや うんたらた かんまん

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尾鷲のまちに降りて、

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尾鷲神社へ参詣。
秩父で産まれた私が、
伊勢からここまで歩かせていただきました、とお伝えしました。


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さて、
一度迷ったのです。
明後日の朝までに、
新宮・阿須賀に着くためには、
今日、少しでも前に進みたい。
しかし、この先は、伊勢路の最難所と云われる、八鬼山峠。
進むか、尾鷲で夜を明かし、朝から歩くか。

わくわくする方を選んだら、
「いま、進めるところまで、進む」でした。

この決断が、振り返るととっても大きな決断だったように想います。
止まりそうな一歩を、進むことにした。

夕暮迫るころ、八鬼山峠へ。
冒険のはじまり。

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by kkiyono-lp | 2012-10-24 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑫ 始神峠〜馬越峠

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歩くことで、
「スイッチ」が入る。

力強いスイッチ。
自然と一体化するスイッチ。
それは、一つの命として生きているという実感。
人を強くするのは、自然と一体になること。
人を弱くするのは、自然と切り離されること。

私の足は、自然の一部。
私の心臓も、自然の一部。
修羅の様を起こす頭も、自然の一部。
木立の中を、風が吹き抜けるように、この身を風が吹き抜けていく。
本来、違いはないと、徹底的に知ること。
知って、実感の中に包まれること。

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自然は、常に共にあると、知ること。

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その映し身である私。

始神峠をこえて、相賀の里にでる。

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八重垣神社
八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を
建速須佐之男命

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相賀の鎮守・相賀神社さま。

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便ノ山鎮守までうかがわせていただきました。
道に歴史あり。
つまり折り重なるいのちあり。

今の世の中だからできることがある。例えば、高速度での移動。
今の世の中だから忘れがちになることがある。例えば、一歩一歩の道に折り重なる森羅万象。

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そして、馬越峠に入る。

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美しい石段をゆく。
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by kkiyono-lp | 2012-10-23 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道

熊野古道 ー伊勢路ー ⑪ 始神峠前の海岸

「森も海も人も、もともとは分かち難い」

朝、始神峠近くの浜で目覚めると、その実感が、ありありと漲っていた。

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前の夜、太平洋の上で踊る星々が、美しく、海面に映るのではないか、と、感じる程だった。
そして「碧の時間」がやってくる。
夜明け前、深い闇がだんだん浅い闇になって、碧に染まっていく。ひっそりとした時間。海にも、町にも、山にも、等しくやってくる朝という恩恵の予兆。

そして目覚めると、
「森も海も人も、もともとは分かち難い」
という言葉で心身は満ちていた。

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一晩眠った浜辺。
ありがとうございました。
忘れません。
しっかりと染み込みました。

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さあ、始神峠へ。
海や山と共に。
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by kkiyono-lp | 2012-10-22 18:50 | Earth Pilgrim 熊野古道