「森も海も人も、もともとは分かち難い」
朝、始神峠近くの浜で目覚めると、その実感が、ありありと漲っていた。
前の夜、太平洋の上で踊る星々が、美しく、海面に映るのではないか、と、感じる程だった。
そして「碧の時間」がやってくる。
夜明け前、深い闇がだんだん浅い闇になって、碧に染まっていく。ひっそりとした時間。海にも、町にも、山にも、等しくやってくる朝という恩恵の予兆。
そして目覚めると、
「森も海も人も、もともとは分かち難い」
という言葉で心身は満ちていた。
一晩眠った浜辺。
ありがとうございました。
忘れません。
しっかりと染み込みました。
さあ、始神峠へ。
海や山と共に。