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秩父札所巡礼⑰ 折り重なる歴史を感じたい  ~札所十五番 母巣山 少林寺~

札所十四番 長岳山 今宮坊 には

武田信玄の足跡もある。
秩父は武田信玄とのゆかりも多い。

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「武田信玄は、配下の失敗をこの寺の霊験にて許した」とあります。
1569年、1570年に武田信玄は秩父に侵攻。
1569年は、諏訪定勝、多比羅将監や秩父の国人の活躍により失敗に終わるが、
翌1570年は、武田勢が勝利。秩父神社、椋神社などの多くの神社仏閣が焼き払われ、村や人も多く被害でたといいます。
ほんとうに、歴史は知ろうとしなければ、知らないものなんですね。
そのような、灰の上にいまの暮らしがあると、改めて知ると、日々の暮らしが違って見えてくるように思います。

今宮坊から
札所十五番 母巣山 少林寺 へ

その途中に、秩父今宮神社の龍神木にお会いする。

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この龍神木には、八大龍王が祀られています。
八大龍王は難陀(なんだ)、跋難陀(ばつなんだ)、沙伽羅(さがら)、和脩吉(わすきつ)、徳叉迦(とくさか)、阿那婆達多(あなばたつた)、摩那斯(まなし)、優鉢羅(うはら)。

天竜八部衆に所属する竜族の八王。法華経(序品)に登場し、仏法を守護する。 霊鷲山にて十六羅漢を始め、諸天、諸菩薩と共に、水中の主である八大竜王も幾千万億の眷属の竜達とともに釈迦の教えに耳を傾けた。釈迦は「妙法蓮華経」の第二十五 観世音菩薩普門品に遺されているように「観音菩薩の御働き」を説いた。その結果、「覚り」を超える「阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい、原語Anuttara samyaksaMbodhi)、無上正等正覚(むじょうしょうとうしょうがく)」を得て、護法の神となられるに至った。―Wikipediaより

阿耨多羅三藐三菩提。般若心経に出てきます。
このことについて学ぶのは、又の機会に。

八大龍王は護法善神。護法善神とは仏法(ダンマ)を守る神のこと。
この護法善神、どんな神が含まれているかを調べてみたら、
とてもすっきりしてきました。
いわゆる「権現」とよばれるものや「四天王」とよばれるもの、さらには弁財天、阿修羅や鬼子母神なども護法善神に入るのだそうです。
バラモン教や、ヒンドゥー教の神々も。
きっと護法善神を一つ一つ紐解いていけば、ユーラシア大陸で生まれた信仰が、どのように日本にたどり着き、凝縮されていったかがわかりそうです!


秩父神社にほど近い、
札所十五番 母巣山 少林寺

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ご本尊は 十一面観音 おん まか きゃろにきゃ そわか

「母巣(ははそ)の杜」
小学校の校歌の第一声は「ははその杜のあさぼらけ」!
後になって、兵庫の日本海側の新温泉町というところでは、「ははそ」とはどんぐりの成る木のことをいうとききました。とくにコナラのことのようです。

境内に入ろうとして、最初に出会ったのがこの碑でした。

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僕は、まだ秩父事件について、認識できていない。
「歴史」は後から書かれたもので、
「起こったことそのもの」ではない。
だから、どこまでいっても、その場にいなかった者には、ちゃんとはわからないのだと思う。
ただ寄り添うことはできるから、耳を澄ましていきたい。

あらためて、思う。
人間には限界がある。
その上で、世界を認識する、ってどういうことだろうか、と。

頭で考えることを超えて、
感じたい。
by kkiyono-lp | 2012-10-06 18:50 | Earth Pilgrim 秩父札所巡礼
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