旗下山 慈眼寺 から
札所十四番 長岳山今宮坊 へ ご本尊は、聖観世音菩薩 おん まか きゃろきゃ そわか その元の名は、 長岳山正覚院金剛寺今宮観音堂。京都の聖護院の直末のお寺。 明治の神仏分離までは、かつては近くにある今宮神社と一体であったということです。 聖護院とは、本山修験宗総本山。 あらためて、「修験道」とはなにか、を聖護院のWebサイトからひいてみると。 修験道のはじめ 日本人は昔から山には神々が宿ると信じ、山の神を信仰して来た山岳信仰、自然崇拝に源を発した民族信仰を持っています。 これは日本の国土が山に覆われ、四季折々に変化する大自然と信仰が結びついていたからです。 山自体をご神体(法体)として拝むことに始まり、山の中、つまりご神体の中に入って修行することにより呪術的な験力を得る事を望んだのです。 また仏教が伝えられると仏教と融和し、神道・儒教・道教・陰陽道等をも融合して仏教的神道的色彩の濃い日本独自の神仏習合・権現信仰の色彩が強い修験道が完成されて来ます。 修験道では今から約1300年前に誕生された役行者神変大菩薩を開祖と仰ぎ、聖護院では平安期の高僧、第5代天台座主智證大師圓珍を中興の祖と呼んでいます。 修験道は山岳崇拝の精神を基とし、厳しい山々で修行し、困苦を忍び、心身を修練し、悟りを開いて仏果を得る、という出家・在家を問わない菩薩道、即身即仏を実修する日本古来の宗教です。―聖護院門跡Webサイトより 山々をめぐり、験力を得る。 数年前には全く知らなかった修験道ですが、日本中歩くと、様々な影響を与えていることを知ります。 そもそも、日本の仏教、神道は、仏教が日本に伝来して以来、明治になるまでほとんど渾然一体となって歩んできたといえます。 神仏習合です。 最近思うのは、神仏習合の精神を深く理解し、頭の理解を超えて、体感しだす領域にいきたい、ということです。 僕たちの思考というハードウェアは、「物事を分解して理解する」ということにむけて教育されています。 しかし、分割不可能な渾然一体としたものを「全体として把握する」ということは教育されていないと思います。 むしろ、そのような全体として把握する能力は軽んぜられてきたのではないか、と思います。 神仏習合を、思考で理解するのではなく、実感として把握するとき、 日本的な・この島々に根ざした「自然との調和」への道が開けるのではないか、と希望を持っています。 今宮坊さんは、秩父の深い地層にある、修験道・神仏習合・蔵王権現信仰の大拠点だったということでしょう。 秩父三十四観世音霊場めぐりも、当初は、より修験道の要素の強いものだったろうと想像できます。 いままで、熊野古道や、富士山の村山古道などの古道を歩かせていただきましたが、 秩父にも巡礼古道があり、この巡礼では、出来る限り古道をあるいています。 古道を歩いていると、巡礼は、一つ一つの札所に到着することだけに目的があるのではなく、 歩いている一歩一歩が巡礼であることに気づきだしました。 一歩、一歩すすむごとに、自分が秩父という土地の霊性と踊っているような感覚が生まれてきます。 道を歩むとは、本来そのような霊性の高まりへとむけた道を歩むことであるのかもしれません。 そして、さらに思うのです。 一人一人の巡礼者は、それぞれの想いを持って巡礼します。 その巡礼によって、各々の願いの成就が祈願されます。 そして、そのように、巡礼者が巡礼することで、 秩父という土地そのものの霊性も高まってくるのではないか、と。 1234年に「十三権者」が、はじめて秩父を巡拝して霊場を開いた。 同じ事を人々が繰り返す。 そうすることで「霊場を開く」ということを再生している、といえるのではないか。と。 日本のお祭りの中には、古事記や日本書記にある神話を再現するような祀りがあります。 またその神社の縁起を再現するお祭りや、お寺やご本尊の縁起を再現する縁日があります。 そのように考えると、祭祀とは、再生の儀式という側面があります。 巡礼もそうかもしれない、とふと思ったのです。 この秩父巡礼は、秩父の奥深くの水脈へと、 螺旋状に下りてゆく階段をゆっくり降りていくような感覚です。 勢至菩薩 おん さんざんさく そわか 阿弥陀三尊の右脇侍で、仏の智門を司り、衆生の菩提心を起こさせる。智慧の光を持って一切を照らし衆生が地獄・餓鬼界へ落ちないように救う菩薩。大勢至といわれる所以は多くの威勢自在なるものを「大勢」、大悲自在を成し遂げる(果)に「至」るから採られていると思われる。―Wikipediaより
by kkiyono-lp
| 2012-10-05 18:50
| Earth Pilgrim 秩父札所巡礼
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