札所十番から十一番に向かう途中でみつけた「武州奥山半増坊」の石碑。
「奥山半増坊」、という言葉ははじめて聞いたけど、 調べると、予想してないことだった。 奥山半増坊は、の静岡県にある方広寺の「鎮守の神」であって、 「鼻高天狗」だということ! 天狗、きたー! ついに! いつかくるとおもってたけど、ついにきたー! 鎌倉の建長寺にも鎮守として半増坊が祀れているそうです。 知らなかったー。 その姿、よく祭祀でみる猿田彦に似てる。 ここにも、似ているものがくっついていくという、神話の性質が生きているのか。 秩父には山がある。山あるところには天狗あり。ということか! 面白いのは、静岡県の方広寺は、臨済宗方広寺派の総本山。 鎌倉にある建長寺は、臨済宗建長寺派の大本山。 禅宗である臨済宗の鎮守が、半増坊―鼻高天狗。。。 凄すぎる。 天狗という、あっちの世界とこっちの世界の狭間にある存在が、鎮守。 禅宗の見方が変わりそうです。 この石碑の隣には、 このお社があって、どのような社なのか判別できなかったのですが、 柱の下に小さく「御嶽神社」というふうに書いてありました。 なんだか僕は、武甲山―蔵王権現社―山伏―天狗―半増坊権現と連想してしまいます。 そのような回路が見えるような。 このお社に祀られているのが、半増坊大権現なのか。 半増坊大権現の真言は おん なんのうちりちり そわか 新たな信仰と、その後ろに様々な願いを持った人たちとの出逢った気持ちです。 さらにいくと、僕の家族も子供のころから「こくぞうさま」と呼んでいた、 虚空蔵寺に上っていく階段がありました。小さいころから、1月の縁日にだるまを買いにいった思い出があります。 ここだったのか。 この虚空蔵さまは、「秩父十三仏」の一つ。 またの機会に伺いまーす。 この日は別件で、ここまで。 そして、巡礼四日目。 彼岸がそろそろあけるころ。 札所十一番 南石山常楽寺 へ そして、お寺の入り口に行ってみると。 おお! これは、不思議。道の半分だけ鳥居! ミステリーハンターのアンテナが、ぴぴぴぴ、と。 ということで、まず鳥居をくぐってみることに。 すると、常楽寺の参道からわかれて、鳥居が続く。 まずは、上之台琴平神社。 琴平神社のご祭神は、大国主命の和魂(にぎみたま)の大物主なんですね。 大物主は、奈良の三輪山にある大神神社のご祭神となっています。 大国主・事代主・建御名方命、国津神と呼ばれる神への信仰の根強さを感じます。 国津神の「津」は、ひらがなの「の」ですから。 国津神=国の神。 弥生文化がやってくる前に、この島にあった、縄文の狩猟採取生活を代表する神たち。 さらに鳥居を進んでいくー。 9月の末だけど、まだまだ蚊がいっぱい! そして、上之台稲荷神社へ。 奉納されている鳥居も多い、お稲荷さん。 ちなみに、お稲荷さんの祭神は 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ) 実は、この神社のお名前は知っていたのですが、 物心ついてから、来たのは初めてでした。 常楽寺も、上之台稲荷神社も、僕の生まれた町内なのに! 10月8日にお祭りなので、今年はいってみます。 さて 札所十一番 南石山常楽寺 ご本尊は、十一面観世音 おん まか きゃろにきゃ そわか もともと常楽寺は、もっと大きなお寺さんだったようですが、 1878年(明治11年)秩父の大火で類焼したそうです。 秩父大火?! 秩父の市街の約4万坪、447棟を焼け尽くしたとのこと。 ぜんぜん知らなかった!!!! これ、秩父の中心部を知るためにすっごい大事だ。。。。 秩父の中心部には、130年を越えるような建物って、ほとんどないんじゃないか!? 常楽寺の縁起 その昔、この寺の住持、門海上人は仁王門建立を志し 多年観化に心をくだきましたが、普譜なかばにして思い病いとなり 本願の達しがたいことを憂い本尊に快気を祈りましたところ、ある夜 黄面の老僧、金銅神を下がいて現れ「門海の病気吾能治すべし」と云い金銅神 に上人が宿を引立てられるところで夢さめ、たちまちに病い全快し仁王門建立 の本願を達したと云う縁起があります―寺内「市指定史跡」看板より この縁起の中で僕が面白いな、と感じるのは 「ある夜」というところ、 様々なことのはじまりは「ある夜」起こる。 前触れなく。 「ある夜」スイッチが入る。 「ある夜」一番ふさわしいことが起こる。 僕たちは、そういう世界で生きている。ほんとうは。 常楽寺と、上之台琴平神社・上之台稲荷神社 きっと明治時代の神仏分離までは、一緒にあったんだろうな。 私たちが、別々とおもっているものが、実は共にあったということを知ること。 それは、世界との向き合い方を変える、一つの面白い方法。
by kkiyono-lp
| 2012-09-30 18:50
| Earth Pilgrim 秩父札所巡礼
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